パワー・ポリティクス(読み)パワーポリティクス

百科事典マイペディア 「パワー・ポリティクス」の意味・わかりやすい解説

パワー・ポリティクス

権力政治とも。政治の本質権力闘争にあるという視点から,もっぱら当事者相互のもつ権力,とりわけ強制力の獲得・維持・拡張を指向する政策。そこでは,相互の間に信頼の秩序を樹立することや,理性に訴える態度はしばしば無視される。一般的にはいわゆるマキアベリズム的政治をさすが,現在は特に国際政治において,権力をその存立基盤としている主権国家によって展開される国家理性優先の政策をさす。T.W.ウィルソンに代表される第1次大戦直後までの国際正義・国際平和・人道主義に基づく理想主義が,第2次大戦という現実により破綻(はたん)した結果,むしろ現実政策の根本にあるものはパワー・ポリティクスであると把握(はあく)する考え方が生まれた。→国際政治学覇権
→関連項目安全保障

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