パーマー(Harold Edward Palmer)(読み)ぱーまー(英語表記)Harold Edward Palmer

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

パーマー(Harold Edward Palmer)
ぱーまー
Harold Edward Palmer
(1877―1949)

イギリスの英語学者、外国語教授法研究家。ロンドンに生まれ、ベルギーのリエージュ大学を卒業。ロンドン大学での口語英語担当講師を経て、文部省英語教育顧問として1922年(大正11)来日、翌1923年新設の英語教授研究所(1942年に語学教育研究所と改称)の初代所長として口頭教授法を中心とする新教授法(オーラル・メソッド)を提唱、戦時色に向かう1936年(昭和11)に帰国するまで講演、著述、教科書編集などと旺盛(おうせい)に活動し、日本の英語教育界に強い影響を与えた。『口語英語の文法A Grammar of Spoken English(1924)は音声学の面から口語英文法を解明した主著で、東京帝国大学から文学博士号を受けた。ホーンビAlbert Sidney Hornby(1898―1978)編『オックスフォード上級辞典』Oxford Advanced Learner's Dictionaryの元は、パーマーが日本で構想、企画したものである。

[上野景福 2018年7月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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