パールスタイン(読み)ぱーるすたいん(英語表記)Philip Pearlstein

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パールスタイン」の意味・わかりやすい解説

パールスタイン
ぱーるすたいん
Philip Pearlstein
(1924―2022)

アメリカ画家ピッツバーグに生まれ、ニューヨーク大学などで学んだ。裸婦を人工光線の下で描くのを得意とし、写真の影響を受けた「スーパーリアリズム」(別名ハイパーリアリズムフォト・リアリズム)の代表的画家とされた。しかし、この傾向に属する他の画家とは異なって、写真の影響は少ない。平面的な画面、独特の陰影、大胆なトリミング構図の切り取り)などにこの流派との共通性が認められる。スーパーリアリズムが登場した1970年代初頭は具象性をもった絵画が復活した時期であるが、なかでもパールスタインは、抽象から出発して独特なリアリズム描法に転じた個性的な画家の一人と考えられている。

[石崎浩一郎]

『John PerreaultPhilip Pearlstein ; drawings and watercolors(1988, H. N. Abrams, New York)』『Robert StorrPhilip Pearlstein ; since 1983(2002, H. N. Abrams, New York)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android