ビューロー(Bernhard Fürst von Bülow)(読み)びゅーろー(英語表記)Bernhard Fürst von Bülow

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ビューロー(Bernhard Fürst von Bülow)
びゅーろー
Bernhard Fürst von Bülow
(1849―1929)

ドイツの政治家、外交官。1893年駐イタリア大使、1897年から外相、1900年帝国宰相(~1909)に就任皇帝ウィルヘルム2世の信任を得て、国内で「結集政策」により支配層の結束に成功。対外的には帝国主義的「世界政策」を推進。バグダード鉄道の建設や艦隊増強を進め、大いに国威を発揚した。しかし、英仏との対立が激化し、1904年にイギリス・フランス協商が成立、ドイツの孤立が深まった。1905年英仏の仲を裂くため、第一次モロッコ事件(タンジール事件)を引き起こしたが失敗。また、増大する軍事費を調達するため、財政改革を行おうとしたが、保守党の反対にあって挫折(ざせつ)、皇帝の信頼も失って、1909年失脚した。

[木谷 勤]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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