ビルドアップ係数(英語表記)build-up factor

法則の辞典 「ビルドアップ係数」の解説

ビルドアップ係数【build-up factor】

放射線が遮蔽物質に入射すると,通常の場合であれば,吸収散乱の結果強度は減衰する.距離 R だけ進んだときのその強度は

となる.ここで λ は衰弱距離と呼ばれるが,強度が1/e となるまでの距離である.

中性子や γ 線がかなり厚い吸収層を通過した場合には,上の式よりも線量が大きくなる.これは何度も散乱を受けた放射線が再びビームに加わってくるためで,その結果は下の式のようになる

このときの B のことをビルドアップ係数という.これは放射線の強さと遮蔽体の厚さとの関数である.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android