ビンディング(Karl Binding)(読み)びんでぃんぐ(英語表記)Karl Binding

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ビンディング(Karl Binding)
びんでぃんぐ
Karl Binding
(1841―1920)

ドイツの刑法学者。フランクフルトアムマインに生まれる。ゲッティンゲン大学に学び、1864年ハイデルベルク大学の私講師となり、以後バーゼル、フライブルクストラスブールの諸大学教授を歴任してのち、1873年ライプツィヒ大学教授となり、生涯をここで過ごした。当時有力であった自然科学的思想やこれを基礎とした刑法理論、とくにリストのそれに対抗し、伝統的な客観主義刑法理論・応報刑論を擁護したことで有名である。数多くの著書を発表したが、そのなかで特筆すべきは、4巻5冊からなる大著『規範とその違反』であって、犯罪により犯人が違反するところの規範の構造が、これによって明らかにされた。

西原春夫

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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