ピクォート戦争(読み)ピクォートせんそう(英語表記)Pequot War

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピクォート戦争」の意味・わかりやすい解説

ピクォート戦争
ピクォートせんそう
Pequot War

1636~37年アメリカ,ニューイングランドの清教徒植民地の拡大の過程で起った,ピクォート族インディアンの絶滅戦争。 36年7月ピクォート族が白人悪徳交易商人 J.オルダムを殺害したことがきっかけとなって,37年春その報復戦がマサチューセッツコネティカットプリマスの3植民地連合軍およびそれに同盟したインディアン軍によりピクォート族に対して行われた。ピクォート族は勇敢に抵抗したが,住居などに放火され約 500人の戦士が戦死し,捕虜となった男女子供は奴隷として西インドへ売却され絶滅した。 H.メルビルの名作『モービー・ディック (白鯨) 』 Moby Dick; or,The Whale (1851) の捕鯨船『ピクォート』号と船長エイハブの名はこの民族とその族長の名にちなんだものである。

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