フィリピンヒヨケザル(読み)ふぃりぴんひよけざる(英語表記)Philippine flying lemur

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フィリピンヒヨケザル」の意味・わかりやすい解説

フィリピンヒヨケザル
ふぃりぴんひよけざる
Philippine flying lemur
[学] Cynocephalus volans

哺乳(ほにゅう)綱皮翼目ヒヨケザル科の動物。フィリピン諸島固有の滑空する哺乳類で、レイテ島ボホール島ミンダナオ島バシラン島サマル島に分布する。頭胴長43センチメートルほど、尾長25~27センチメートル。マレーヒヨケザルに似るが、耳介がやや大きく、頭骨脳頭蓋(とうがい)の幅が狭い。下顎(かがく)の門歯は櫛(くし)の歯状で、第1門歯の突起数は8~9個、第2門歯のそれは11~12個。習性はマレーヒヨケザルに似る。

[吉行瑞子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のフィリピンヒヨケザルの言及

【ヒヨケザル】より

…皮翼類Dermopteraは翼手類や霊長類に近縁の哺乳類で,飛膜を用いて滑空する。フィリピン南部にフィリピンヒヨケザルCynocephalus volans(イラスト),インドシナ南部からマレー半島,スマトラ,ジャワ,ボルネオなどにマレーヒヨケザルC.variegatusの1属2種がある。体長34~42cm,尾長17~27cm,体重1~1.75kg。…

※「フィリピンヒヨケザル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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