フィードバック・メカニズム(英語表記)feedback mechanism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

フィードバック・メカニズム
feedback mechanism

ある系で作用(入力)の結果として生じた物質や状態(出力)が,系の手前の,入力に近い段階に逆に作用を及ぼすこと。ことにこの逆作用が,手前の段階を抑制するものであればネガティブ・フィードバックと呼び,これによって,結果の産出が自動的に抑えられ,自動調節回路が成立する。生物学では,この機構によって動的な系が安定に保たれている例が多く,代表的な調節機構となっている。生理学血糖値血圧体温などを維持するいわゆるホメオスタシスのほか,内分泌系においても,たとえば副腎ホルモン上位下垂体ホルモンを逆制御したり,文字を書く場合の目と手指の運動なども,この機構によって作動されている。酵素反応や,遺伝子による酵素合成についても,この調節はみられる。

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