精選版 日本国語大辞典 「フクシン」の意味・読み・例文・類語
フクシン
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マゼンタmagentaともいう。古くから知られた代表的な塩基性染料で,ローズアニリン,パラローズアニリンの別称をもつが,実際にはこれらの混合物である。赤紫色の塩基性染料で,アニリン,o-トルイジン,p-トルイジンおよびそれらの塩酸塩の混合物をニトロベンゼン,鉄,塩化亜鉛の存在で加熱して合成する。現在は繊維染色よりも,顕微鏡用生体染色,苗鑑別などに用いられる。緑色の金属光沢をもつ結晶で,水,エチルアルコールに溶け赤紫色を呈する。
執筆者:新井 吉衞
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
C20H20ClN3(337.85).マゼンタ,ローザニリン,C.I.Basic Violet 14ともいう.トリフェニルメタン染料の一種.鉄粉と塩化亜鉛の存在下,アニリン,o-およびp-トルイジンの混合物をニトロベンゼン中で加熱すると得られる.緑色の結晶.分解点 > 200 ℃,λmax 543 nm(ε 93000).温水に可溶(紫赤色),アルコール類に可溶,エーテルに不溶.溶液は緑色の蛍光を発する.アルデヒドの検出試薬(シッフ試薬),繊維類(木綿,羊毛,絹,アクリル繊維),皮革,紙,生体などの染色に用いられる.[CAS 632-99-5]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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