百科事典マイペディア 「フグ(河豚)」の意味・わかりやすい解説 フグ(河豚)【フグ】 関西以西ではフクとも。狭義にはフグ科の魚の総称。広義にはハコフグ科やハリセンボン科の魚を含める。フグ科は日本産約34種,トラフグ,マフグ,ショウサイフグ,ヒガンフグなどが食用とされる。いずれも上下顎にそれぞれ2枚ずつの歯板があり,また胃にある袋に水または空気を入れて体をふくらませることができる。フグ毒はテトロドトキシンといわれ,種類によって差があるが,主として卵巣,肝臓などに含まれる。天然のフグに比べて養殖したものの毒性が低いので,テトロドトキシンは餌を介して外から取りこんでいると考えられている。刺身,ちり鍋(なべ)などに料理するほか,干物もつくる。食用の歴史はきわめて古く,各地の貝塚から骨が出土している。→関連項目ふく料理 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報