フチノ盆地(読み)フチノぼんち(英語表記)Conca del Fucino

改訂新版 世界大百科事典 「フチノ盆地」の意味・わかりやすい解説

フチノ盆地 (フチノぼんち)
Conca del Fucino

イタリア中部,アペニノ山脈中アブルッツィ州にある盆地で,面積約200km2。平均標高は約670mである。ローマ時代には,面積約155km2湖水があったが,カエサルの時代に最初の干拓計画がたてられ,何度かにわたって干拓事業がなされた。最も大規模なのは,1852年に開始されたもので,70年トルロニア伯爵によって完成された。干拓地耕地大部分は,同家の所有となったが,第2次大戦後,土地改革が実施されて自作農化と土地改良事業とがなされ,現在では,豊かな農業地帯になっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「フチノ盆地」の意味・わかりやすい解説

フチノ盆地【フチノぼんち】

イタリア中部,アペニン山脈中の盆地。ローマ時代には面積約155km2の湖水があったが,何度かの干拓事業ののち,1852年―1870年に最も大規模な事業が行われて完成。主としてブドウ園になっている。標高約670m。面積約200km2

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android