ブホトキシン

化学辞典 第2版 「ブホトキシン」の解説

ブホトキシン
ブホトキシン
bufotoxin

C40H60N4O10(756.94).ヒキガエルBufo vulgarisの皮腺分泌物から得られるステロイド毒素.ブホタリンの3-スベリルアルギニンエステルC26H35O5OCO(CH2)6CONHCH(COOH)(CH2)3NHC(NH2)=NHで,この一部が生体内で加水分解してブホタリンを生じる.一水和物は分解点205 ℃.+2.0°(メタノール).メタノール,ピリジンに易溶,水,エーテル,アセトンクロロホルムに不溶.日本産ヒキガエルの分泌物中にはブホトキシンとガマブホトキシンが含まれている.これらは心臓機能を亢進する強心性ステロイドである.LD50 0.27 mg/kg(ラット静注).[CAS 464-81-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブホトキシン」の意味・わかりやすい解説

ブホトキシン
bufotoxin

化学式 C40H60N4O10融点 205℃の結晶メチルアルコール,ピリジンに可溶,エチルアルコールに微溶,水,エーテル,アセトンなどに不溶。ガマ毒一種である。

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世界大百科事典(旧版)内のブホトキシンの言及

【心臓薬】より

…またこれらの糖がとれた形のゲニンも強心作用を示す。ガマ皮膚腺分泌物にもブホタリン,ブホトキシンなどの強心ステロイドが含まれる。そのほか,カテコールアミン類(アドレナリンやノルアドレナリン)やキサンチン誘導体(カフェインやテオフィリン)なども強心作用を有する。…

※「ブホトキシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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