ブラウン(Robert Browne、会衆派の創始者)(読み)ぶらうん(英語表記)Robert Browne

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ブラウン(Robert Browne、会衆派の創始者)
ぶらうん
Robert Browne
(1550ころ―1633)

イングランドの分離主義者Separatistで会衆派Congregationalismの創始者。ケンブリッジ大学での学業のあと、イギリス国教会イングランド教会)を批判する過激な説教をしたため、数回の投獄を体験する。移住先のオランダで執筆した論文「ためらうことなく改革を」(1582)に「ブラウン主義」と評価される思想を展開した。ここには初代教会への回帰志向が記述されている。教会を自覚的信仰者の自由な交わりと規定し、自律的な教会訓練を施し聖職者を選ぶべきだと考え、敬虔(けいけん)主義Pietismの先駆をなした。のち仲間から離脱し、国教会の叙任を受け(1591)、42年間聖職禄(ろく)を得たが、獄死説もある。

[川又志朗 2018年1月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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