翻訳|black box
航空管制機関との交信、コックピット内の会話などを記録するボイスレコーダー(音声記録装置)と、速度や高度を記録したフライトレコーダー(飛行記録装置)の通称。墜落や不時着などの衝撃や火災に耐えられるよう金属製の箱に格納されている。搭乗者が全員死亡するようなケースでは、事故当時の機内の状況を知る有力な手掛かりになり得る。24日、フランス南部のアルプス山中に墜落したドイツのジャーマンウイングス社のエアバスA320が搭載していたブラックボックスのうち、ボイスレコーダーは回収されたが、フライトレコーダーは25日時点で見つかっていない。(共同)
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
航空機事故の際に備えて、当時の操縦室内の会話や飛行状態を記録するための装置の総称。事故原因の究明に不可欠な手がかりとなる。旅客機のブラックボックスは、飛行データ、高度、パイロットの操作や入力内容が記録されるフライトレコーダーと、120分程度の操縦室内の会話や音声データが録音されているボイスレコーダーの二つの装置で構成されており、通常は飛行機後部の尾翼付近に取り付けらている。それぞれのレコーダーには半導体メモリー、発信器、保持電源が装備されており、外部からの操作や意図的な記録の停止はできない仕組みになっている。一般的な旅客機に装備されているブラックボックスは、1000℃以上の高温や水深6000メートル以上の水圧にも耐えられる材質と構造で、発見されやすい赤やオレンジ色で塗られている。航空機の事故や機体が行方不明になった場合、ブラックボックスの発信器は、およそ30日間にわたって一定周波の信号を発信し、その所在位置を捜索者へ知らせることができる。
[編集部]
物理、化学などの過程や、電気回路、機械装置などで、その内容を問題にせず、原因と結果、あるいは入力と出力のみを取り扱う場合に、その過程や、回路、装置の部分をいう。ブラックボックスの部分は単に箱形の図で表し、暗箱(あんばこ)ともよばれる。ブラックボックスには、入力とか原因を入れる端子と、結果や出力の出る端子がつけられており、その機能を表すことばとか数式が書き込まれていることが多い。
[岩田倫典]
暗箱と訳す場合もある。制御工学では,加えた入力に対して出力は観測されるが,入力と出力の間の因果関係が正確には表現されていない制御対象をいう。なお,不明確かあるいはあまりにも複雑な対象を制御する場合,それをブラックボックスとみなし,それに適当な入力を加えたときの出力の測定データから入出力関係を導き出し(このことをシステム同定という),この関係に基づいて制御系を設計することが行われる。はじめ制御工学の分野で使われ出したが,現在では,内部の構成や動作原理が不明確な機器を比喩的に表現する際にも使われている。
執筆者:有本 卓
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報
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