ブリッジズ(Calvin Blackman Bridges)(読み)ぶりっじず(英語表記)Calvin Blackman Bridges

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ブリッジズ(Calvin Blackman Bridges)
ぶりっじず
Calvin Blackman Bridges
(1889―1938)

アメリカの細胞遺伝学者。ニューヨーク州の生まれ。コロンビア大学卒業後、カーネギー研究所などで研究を行った。ショウジョウバエ研究の創始者の一人で、T・H・モーガン門下逸材遺伝形質の発現における染色体の役割を明らかにし、近代遺伝学の概念の体系化を導いた。ショウジョウバエの伴性遺伝子がX染色体上に存在することを染色体の不分離によって直接証明し、遺伝の染色体説の証拠としての不分離や、欠失重複、組換えと交差、転座などを細胞学的に明らかにした。また、遺伝子の組換え頻度に基づいて作成された連鎖地図唾腺(だせん)染色体の縞(しま)模様による細胞学的地図との関係を明らかにした。アメリカ科学アカデミー会員。著書に『メンデル遺伝の機構』(1915)、『ショウジョウバエの伴性遺伝』(1919)、『キイロショウジョウバエの遺伝学への貢献』(1919.1923)、『ショウジョウバエの遺伝学』(1925)などがある。

[黒田行昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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