ブルザホム遺跡(読み)ブルザホムいせき(英語表記)Burzahom

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルザホム遺跡」の意味・わかりやすい解説

ブルザホム遺跡
ブルザホムいせき
Burzahom

インド,カシミールのスリナガルの北北東 24kmにある先史遺跡。古くより知られたが 1959年以降に T.N.カザンチらにより調査された。第I期は竪穴住居に住み,磨製石斧,骨器,網代底の粗製土器を伴う。 II期には銅鏃などが現れ,建物には泥煉瓦を用いる。土器は黒色磨研のものとなり,多数の骨器 (錐,鏃,銛など) や狩猟の様子を刻んだ板石も発見された。埋葬人骨には犬などを伴うものがあり赤色顔料を多用している。 III期は巨石遺構があり一部を開けたストーンサークルが発見されている。土器は轆轤 (ろくろ) 製の赤色のものである。 II・III期には動物 (犬など) の墓が発見されている。 IV期は歴史時代である。インドの中心部との関係については必ずしも明白ではなく,文化的,地理的に特異な位置を占める。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android