プライアーの規則(読み)プライアーのきそく(英語表記)Prior's rule

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プライアーの規則」の意味・わかりやすい解説

プライアーの規則
プライアーのきそく
Prior's rule

コンドライト化学組成についての経験的規則。コンドライトのなかで金属相の量が多くなればなるほど,金属相中に含まれるニッケル量は減少 ( Ni/Fe 比が減少) し,ケイ酸塩中に含まれる鉄の量が減少する ( FeO/(MgO+FeO) 比が減少) 。これは 1916年に大英博物館の G.プライアーによって見出されたもので,この規則性から彼はすべてのコンドライトはただ一つの還元的状態にある始源物質から出発し,それらが次第に酸化されて多様なコンドライトが生じたと考えた。しかし現在では単一の始源コンドライトから酸化・還元反応のみによってさまざまなタイプのコンドライトをつくるのは不可能だということがわかっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android