プリントモーター(読み)ぷりんともーたー(英語表記)printed armature motor

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プリントモーター」の意味・わかりやすい解説

プリントモーター
ぷりんともーたー
printed armature motor

電機子巻線プリント基板上にエッチングまたは印刷技術で形成した直流電動機。プリント基盤が整流子をも兼ねている。回転子がプリント基板で、鉄心を用いないので軽量であり、低慣性なので加速減速がきわめて速い。固定子はディスク状の永久磁石で構成される。プリントモーターはモーター単体での応答がよいので数百ワット以下の制御用として使われた。1990年代以降ではエレクトロニクスにより制御するため、制御性の向上を目的とせず、扁平な形状が実現できることを特徴として使用されている。

[森本雅之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のプリントモーターの言及

【電動機】より

…サーボ機構において,機械的な位置や角度などを制御するための操作用電動機をサーボモーターといい,電気式のサーボモーターとしては,直流電動機,ブラシレス直流電動機(同期電動機の多相固定子巻線に直流電源から供給される電流をトランジスターによって順次切り換えるもの),二相誘導電動機などが使われる。サーボモーターは応答を速くするために慣性モーメントを小さく設計する必要があり,電機子を細長くしたものや電機子鉄心を使用しないもの(プリントモーター,コアレスモーター)がある。ステップモーターは固定子の多相巻線に順次パルスを加え,その1パルスごとに回転子が一定角度だけ回転する電動機で,パルスモーターとも呼ばれる。…

※「プリントモーター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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