プロイセン‐フランス戦争(英語表記)Preußisch-Französischer Krieg

山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

プロイセン‐フランス戦争(プロイセン‐フランスせんそう)
Preußisch-Französischer Krieg

普仏戦争,また独仏戦争ともいう。1870~71年のプロイセンとフランスとの戦争。直接の契機はスペイン国王選出問題をめぐる両国紛争。70年7月19日フランスがプロイセンに宣戦布告北ドイツ連邦諸国,また南ドイツ諸国も,プロイセン側で参戦した。プロイセン‐ドイツ軍は,フランス国内に進撃して連戦連勝。9月2日ナポレオン3世スダン降伏。パリでは共和政権が樹立され,フランス国民はなおもドイツ軍に抵抗したが,9月末ストラスブール,10月末メス要塞が陥落,パリの国防政府も籠城4カ月ののち71年1月28日ついに開城。2月ヴェルサイユで仮講和条約,5月フランクフルトで講和条約を締結,フランスはドイツに賠償金50億フランを支払い,アルザス・ロレーヌの大部分を割譲。なおパリ開城直前の1月18日,ヴェルサイユでドイツ帝国の成立が宣せられた。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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