…この肉をワカと称したのはポルトガル語に由来し,鎖国後しだいに廃れたが明治時代になって文明開化の象徴のように牛なべが賞味されることになった。牛馬の腹の中の石は鮓答(さとう),あるいはヘイサラバサラと俗称し,昔は薬効があるとして貴重視され,随筆などに多く記載されているが,胆石などと同様の生成物である。近代まで《日本霊異記》以来の人間が牛に生まれ変わるという伝承は民間に残存し,死者の身体にその名を書いて埋葬したところ,某所に生まれた農牛の横腹にその文字がそのまま毛色を異にして現れ,その人物の生れ変りであることがわかったという類の話が各地に残っていた。…
※「ヘイサラバサラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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