ヘットナー石(読み)ヘットナーせき

精選版 日本国語大辞典 「ヘットナー石」の意味・読み・例文・類語

ヘットナー‐せき【ヘットナー石】

  1. 〘 名詞 〙 ヘットナーが大正二年(一九一三)長野県松本市西部、梓川の稲核(いねこき)橋付近で発見した石。氷河によって運ばれたモレーンだという、表面に著しいかすり傷がある花崗(かこう)岩で、山崎直方命名日本における氷河論争のきっかけとなった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘットナー石」の意味・わかりやすい解説

ヘットナー石
ヘットナーせき
Hettner-Stein

飛騨山脈南東麓を流れる梓川のほとりで,ドイツ地理学者 A.ヘットナーが見出した擦痕のある花崗岩。 1913年来日の際発見,これが氷食作用を受けたものとされ,地理学界に問題を提供した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のヘットナー石の言及

【ヘットナー】より

…1882‐84年南米コロンビアを調査,以後再度の南米行(1888‐90)のほか,ロシア(1897),北アフリカ(1911),アジア(1913‐14)と諸地方を旅行した。アジア研究旅行の際は来日し,日本アルプスを踏査,〈ヘットナー石〉を発見(1913)している。ヘットナー石は長野県の梓川の稲核(いねこき)橋付近にあった花コウ岩塊で,ヘットナーは擦痕からモレーンであると考え(後に山崎直方が命名),日本における氷河論争の発端の一つになった。…

※「ヘットナー石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android