ヘテプヘレス(英語表記)Hetepheres

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘテプヘレス」の意味・わかりやすい解説

ヘテプヘレス
Hetepheres

古代エジプト第4王朝 (前 2613頃~2494頃) 初代の王スネフルの妃。第3王朝の最後の王フニの娘で,「神の娘」という称号を得,王家の正統の血をひき,大ピラミッドを造ったクフを産み,王室において隠然たる勢力を有した。夫より長生きして,次王クフに埋葬された。その墓は 1925年に G.ライスナーによって,クフ王のピラミッドの東側にある通称「クイーンズ・ストリート」で発見された。アラバスター製の石棺,黄金の飾りやヒエログリフを象眼した輦台 (れんだい) ,ベッド,肘掛け椅子,金器,銅器など多数が出土した。カイロのエジプト国立博物館とボストン美術館に分蔵されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android