ベルナール(Emile Bernard)(読み)べるなーる(英語表記)Emile Bernard

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ベルナール(Emile Bernard)
べるなーる
Emile Bernard
(1868―1941)

フランスの画家リールの生まれ。1884年からコルモンのアトリエに通い、マンクタン、ロートレックゴッホらを知るが、反抗的態度のため86年に追放される。ブルターニュのポン・タバンでゴーギャンと出会う。画風は急速に変貌(へんぼう)し、印象主義から新印象主義、そして88年夏までには、『牧場のブルターニュの女たち』により単純化された形態と太い輪郭線、平坦(へいたん)な色面からなる象徴主義的な総合主義の様式を確立。ゴーギャンにも影響を及ぼし、91年まで2人は緊密な関係のもとで制作する。しかし、総合主義の創始をめぐる確執もしだいに表面化するようになる。文筆にも手を染め、ゴッホ、セザンヌに関する著述のほか、彼らやゴーギャンと交わした書簡は資料として重要。パリで没。

[大森達次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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