ペドロ・バウティスタ(読み)Pedro Bautista,Bla´squez

朝日日本歴史人物事典 「ペドロ・バウティスタ」の解説

ペドロ・バウティスタ

没年:慶長1.12.19(1597.2.5)
生年:1546.6.24
スペイン人フランシスコ会士。日本二十六聖人の中心人物。アビラ県のサン・エステバン・デル・バリェに生まれる。サラマンカ大学に学び22歳でフランシスコ会に入る。東洋布教を志し,1583年フィリピンに渡る。巡察師として業績をあげる。フィリピン総督ペレス・ダスマリニャスの特使として文禄2(1593)年来日,肥前名護屋(佐賀県東松浦郡鎮西町)で豊臣秀吉に謁したのち,京都に赴き,秀吉に与えられた土地に教会堂を建て布教に励んだ。慶長1(1596)年土佐で難破したサン・フェリーペ号事件(積み荷の没収に対し,航海士が「スペイン国王は諸国を征服するとき,あらかじめ修道士を派遣する」と発言し,秀吉を刺激する)に巻き込まれ,捕らえられて耳をそがれ,洛中引き廻しののち長崎に送られ,その年の12月19日,西坂の丘で磔刑に処せられた。文久2(1862)年聖人に列せられた。<参考文献>『キリシタン研究8/日本二十六聖人列聖百年記念特緝』,D.パチェコ『長崎への道』,M.Ribadeneira《HistoriadelasIslasdelArchipie´lagoFilipinoyReinodelaGranChinay Japo´n》

(野間一正)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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