ホイッグ党[イギリス](読み)ホイッグとう[イギリス](英語表記)Whig Party

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホイッグ党[イギリス]」の意味・わかりやすい解説

ホイッグ党[イギリス]
ホイッグとう[イギリス]
Whig Party

イギリスの政党。 17世紀末に形成され,トーリー党と対立した。もともと馬どろぼうの意で,スコットランド長老派の反乱者につけられた名称であったが,王位継承排除法案をめぐる議会内の争いで,初代シャフツベリー (伯)の率いる支持派を罵倒する言葉として使用され,定着した。商工業者や非国教徒に支持され,王権制限,議会主権,宗教的寛容,非国教徒擁護を主張。 1688年の名誉革命ホイッグ党の路線が勝利したため,ハノーバー朝成立以降は,R.ウォルポールを代表におよそ半世紀政権を掌握した。 1760年代のジョージ3世の治世にトーリー党に反撃されて分裂し,特にピット (小)内閣の出現以後トーリー政権の時代が続き,19世紀に入っても,フランス革命に対する国民の反作用もあって不振であったが,1830~40年における一連の内政改革,特に選挙法改正 (1832) によって新たな勢力を獲得。自由主義的な政策を主張し,やがて自由党に脱皮した。

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