ホソオアゲハ(読み)ほそおあげは

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホソオアゲハ」の意味・わかりやすい解説

ホソオアゲハ
ほそおあげは / 細尾揚羽蝶
[学] Sericinus montela

昆虫綱鱗翅(りんし)目アゲハチョウ科に属するチョウ。別名ホソオチョウ。本種は中国および朝鮮半島に産する1属1種のアゲハチョウの1種で、日本には産しないものであった。東京都で発生が認められるようになったのは1977年(昭和52)ごろからで、1980年以降には山梨県東部にも広がった。これはマニアによる人為的な放チョウによるものといわれている。はね開張は60ミリメートル内外。後翅の尾状突起が細く長いのが特徴で、和名はこれからきている。多化性で、春より初秋にかけて連続的に数回の発生を行い、その飛び方は遅い幼虫の食草はウマノスズクサ科の植物、日本に侵入したものはウマノスズクサで発生している。蛹(さなぎ)の状態で冬を越す。

白水 隆]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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