ホヤ(ガガイモ科)(読み)ほや

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホヤ(ガガイモ科)」の意味・わかりやすい解説

ホヤ(ガガイモ科)
ほや
[学] Hoya

ガガイモ科(APG分類:キョウチクトウ科ホヤ属の総称。鹿児島県佐多岬から南西諸島、アジア南東部、オーストラリアなどの熱帯、亜熱帯地域にかけて約100種分布する。日本ではサクラランH. carnosa R.Br.一種が分布し、属名をとって単にホヤとよばれることがある。同科の多肉種のなかでは他属と異なり、花は蝋(ろう)細工様の星状球形で美しく、芳香を放つ。近年、フイリサクラランとともに観葉植物として人気がある。つる性で、茎から気根を出し、木や岩などに付着する。葉は対生し、花は星状に5深裂し、萼(がく)は小さく、基部の内側に腺(せん)がある。ミズゴケかヘゴ材などにつけ、風通しのよい所ならどこでもよく育つ。花期は春から初夏。直射日光を嫌うので、半日陰か室内で育て、冬期は室温10℃以上を必要とする。

[中村卓造 2021年6月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例