日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ホルテル(Herman Gorter)ほるてるHerman Gorter(1864―1927) オランダの詩人。アムステルダム大学でギリシア、ラテン語の古典文学を専攻し、教師になる。流麗な印象主義の詩『五月』(1889)は、人と神との一体化を歌い、至上の美を、オランダの季節5月だけに認めた。のち感覚的な詩風に移っていく。詩集『詩歌』(1890)はゴッホの晩年の絵画と通じるものがある。スピノザの『倫理学』(1895)を翻訳し、晩年はマルクス主義に傾倒、ダンテ、シェークスピアなどに関する研究論文『大詩人たち』(1935)を出した。『全詩集』8巻がある。[近藤紀子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例