(大迫秀樹 フリー編集者 / 2012年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
ペルシア湾(アラビア湾)とオマーン湾を結び,ペルシア湾からインド洋方面への出口を形成する海峡。幅約40km。イラン領,オマーン領,公海に分かれる。イラン,クウェート,サウジアラビアをはじめ湾岸諸国で積み出されたOPECの産出する約3分の2にあたる石油は,この海峡を通過せざるをえず,石油戦略の要所となっている。アメリカが同海峡の対岸オマーンに軍事力の強化を試みている。
執筆者:加納 弘勝
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…現在,湾岸にはイランのほかにアラブ系のイラク,クウェート,バーレーン,カタル,アラブ首長国連邦の諸国がある。現代においてはホルムズ海峡を境に東側をオマーン湾,西側をペルシア湾と呼んで区別しているが,10世紀のアラブの地理学者マスウーディーによると,当時のペルシア湾はオマーン湾を含む海域と考えられていた。同時期の地理学者イスタフリー,イブン・ハウカルの場合,その範囲はさらにひろがって,アラビア海,インド洋までがその海域にいれられている。…
※「ホルムズ海峡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」