デジタル大辞泉
「ポストモダン」の意味・読み・例文・類語
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ポスト‐モダン
〘名〙 (post-modern)
②
理性による
啓蒙を基とする近代的な社会、制度、
思想等の一元的な
原理を批判し、消費社会や情報社会に対応した知や実践のあり方を模索する思想的・文化的な傾向。哲学的
概念としてはフランスの哲学者ジャン=
フランソワ=
リオタールによって提示された。
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知恵蔵
「ポストモダン」の解説
ポストモダン
現代という時代を、近代が終わった「後」の時代として特徴づけようとする言葉。各人がそれぞれの趣味を生き、人々に共通する大きな価値観が消失してしまった現代的状況を指す。現代フランスの哲学者リオタールが著書のなかで用いて、広く知られるようになった。リオタールによれば、近代においては「人間性と社会とは、理性と学問によって、真理と正義へ向かって進歩していく」「自由がますます広がり、人々は解放されていく」といった「歴史の大きな物語」が信じられていたが、情報が世界規模で流通し人々の価値観も多様化した現在、そのような一方向への歴史の進歩を信ずる者はいなくなった、とされる(『ポスト・モダンの条件』1979年)。また、ポストモダンという言葉は、ポスト構造主義の思想傾向を指す言葉としても用いられ、その際はポスト構造主義とほぼ同義である。唯一の真理をどこかに求めようとする思考を徹底的に批判しようとしたデリダ、近代は自由を求め拡大したのではなく、むしろ人々の内面と身体を管理する技術を発達させたと述べたフーコーなどは、共に、近代的な物語を解体しようとした思想家として見られるからである。
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