ポルタ(Giacomo della Porta)(読み)ぽるた(英語表記)Giacomo della Porta

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ポルタ(Giacomo della Porta)
ぽるた
Giacomo della Porta
(1541―1604)

イタリアの建築家。ローマに生まれ、同地に没。初めミケランジェロのもとで修業するが、ビニョーラの影響を強く受け、16世紀後期イタリア建築のマニエリスムを代表する一人となった。ミケランジェロの設計をもとにして起工されたローマのカピトリーノ丘にあるパラッツォ・デイ・コンセルバトーリ(1568)やサン・ピエトロ大聖堂の大ドーム(1589~90)は、ミケランジェロの没後、いずれもポルタによって大幅に修正されたうえで完成をみた。1572年以降、彼は、ビニョーラの手ですでに起工されていたローマのジェズ聖堂の完成(1575)に尽力するが、ここにも彼による修正が明白である。その後彼がローマで手がけたサンタ・マリア・デイ・モンテ聖堂(1580~81)やサン・タタナジオ聖堂(1580~83)のそれぞれの正面のデザインは、いずれもジェズ聖堂のそれが手本となっている。

[濱谷勝也]

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