ポンペイウス(大)(読み)ポンペイウス[だい](英語表記)Pompeius Magnus, Gnaeus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポンペイウス(大)」の意味・わかりやすい解説

ポンペイウス(大)
ポンペイウス[だい]
Pompeius Magnus, Gnaeus

[生]前106.9.29. ローマ
[没]前48.9.28. エジプト
ローマの軍人,政治家。大ポンペイウスとも呼ばれる。第1次三頭政治の一員。 G.ポンペイウスの子。父に従い同盟市戦争に参加,内乱時には L.スラを支持。その義子となり,シチリア,アフリカに転戦,前 79年凱旋式を行なった。前 77~71年ヒスパニアの Q.セルトリウスの乱をしずめ,帰還後スパルタクスの乱の残党を討ち,再び凱旋式を行なった。絶大な人気を得て前 70年執政官 (→コンスル ) となり,スラの改革を是正。前 67年海賊征討。前 66~61年ポントスのミトラダテス6世と戦い,東方を制圧キリキアシリアパレスチナにローマの支配権を確立。前 61年3度目の凱旋式を行なったが元老院から警戒され,政治的に孤立。ユリウス・カエサル,M.クラッススとともに前 60年第1次三頭政治を起し,カエサルの娘ユリアと結婚。前 55年再度執政官就任と同時にヒスパニアの総督職を得た。前 53年元老院派と結んでカエサルと対立。前 49年カエサルの進撃で東方に逃れ,前 48年ファルサルスの戦いに敗れてエジプトに走ったが暗殺された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android