マイア(英語表記)Maia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マイア」の意味・わかりやすい解説

マイア
Maia

ギリシア神話ニンフアトラスプレイオネの間に生れた娘たちプレイアデスの一人で,アルカディアのキュレネ山中の岩屋ゼウスの愛を受け,ヘルメスの母となった。のちにゼウスがカリストに生ませたアルカス乳母の役もつとめ,その結果ヘラの恨みを買って迫害されたが,最後には姉妹たちとともに,ゼウスによって天に上げられ,星にされたという。

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世界大百科事典(旧版)内のマイアの言及

【プレイアデス】より

…ギリシア神話で,ティタン神アトラスとプレイオネPlēionē(オケアノス〈大洋〉の娘)の7人の娘,アルキュオネAlkyonē,メロペMeropē,ケライノKelainō,エレクトラĒlektra,アステロペAsteropē,タユゲテTaygetē,マイアMaia(伝令神ヘルメスの母)の総称。彼女たちはその母とともにボイオティア地方の森の中で,狩人のオリオンに5年にわたって追われつづけたため,これを憐れんだゼウスが母娘も追手もともに天に上らせ,オリオンを犬を連れた狩人の星に,娘たちをそのオリオン星から逃れようとする7羽の鳩(古代ギリシア語でペレイアデスpeleiades)の星(和名は昴(すばる))に化したという。…

【ヘルメス】より

…ローマ人からはメルクリウスMercurius(英語ではマーキュリーMercury)と同一視された。ゼウスと巨人神アトラスの娘マイアMaiaの子としてアルカディア地方のキュレネ山の洞穴で生まれた彼は,誕生早々,ゆりかごを抜け出してアポロンの飼っていた牛の群れを盗み,足跡を消すために牛にわらじをはかせて洞穴へ連れ戻った。また亀を見つけると,その甲羅に牛の腸の筋を張って竪琴を発明した。…

※「マイア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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