マムシグサ(蝮草)(読み)マムシグサ(英語表記)Arisaema japonicum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マムシグサ(蝮草)」の意味・わかりやすい解説

マムシグサ(蝮草)
マムシグサ
Arisaema japonicum

サトイモ科テンナンショウ属の多年草。単にテンナンショウの名でこの種をさすこともある。日本各地の林下などに普通にみられる。地下の球茎は扁球形でこれから伸びる長い葉柄 (偽茎) は茎のように直立し,紫褐色のまだらがあってマムシに似ている。葉は偽茎の頂部近くに左右に2個開出し,小葉7~15枚から成る鳥の足跡状の複葉である。晩春に,偽茎の頂部から,緑色または紫褐色の仏炎包に包まれた肉穂花序を出す。肉穂の先端は太く,軸上に多数の小さな花を密集してつける。雌雄異株であるが性別はその年の栄養状態で異なり,球茎が十分に大きければ雌株となる。雌花は花後に丸い液果をつけ赤く熟する。味は辛い。

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