マユハキタケ(眉掃茸)(読み)マユハキタケ(英語表記)Trichocoma paradoxa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マユハキタケ(眉掃茸)」の意味・わかりやすい解説

マユハキタケ(眉掃茸)
マユハキタケ
Trichocoma paradoxa

子嚢菌類不整子嚢菌類コウジカビ目マユハキタケ科の小型のキノコシイまたはタブノキの朽ち木の上に群生する。子実体は初め球状で樹皮などの中に埋もれているが,熟するにつれ外に現れ,底の広い椀状になる。直径6~10mm,コルク化し,表面は黒褐色凹凸がある。内部の組織は黄色であるが,完熟すると綿毛状の菌糸が平行して立上がり,最後に胞子を生じた縦走組織が柱状体となって,眉掃きを逆立てたようになる。柱状体は高さ1~2cm,ときには 4cmに及ぶものがある。胞子は褐色。柱状体の下部の菌糸層中に子嚢を生じる。子嚢は卵形ないし広卵形で褐色,表面に網状の突起があり,中に8子嚢胞子を生じる。日本の暖地およびジャワボルネオニュージーランド,インド,スリランカに分布する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android