日本大百科全書(ニッポニカ) 「マルワ(インド)」の意味・わかりやすい解説
マルワ(インド)
まるわ
Malwa
インド中西部、デカン高原の北端に広がる高原地帯。マルワとは台地を意味する。マディヤ・プラデシュ州に属する。南はビンジャ山脈に限られ、北はヒンドスタン平原に接する。北に緩く傾き、南は標高580メートル、北は500メートルで、北半分は先カンブリア代の地質、南半分はデカン溶岩が分布する。サバナ気候下で年降水量900~1200ミリ、年平均気温25℃、レグール土が広く分布し、綿花の栽培が盛ん。ほかに麦、キビが主作物で溜池(ためいけ)が点在する。マンダサールにはチャンバル川をせき止めたガンディ・サガール・ダムがあり灌漑(かんがい)用水が供給されている。近くに原子力発電所が立地する。鉱産資源として鉄、マンガンがあり、インドール、ボパール、ウジャイン、ラトラームなどの主要都市がある。
[成瀬敏郎]