ミネラルコルチコイド(その他表記)mineralocorticoid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミネラルコルチコイド」の意味・わかりやすい解説

ミネラルコルチコイド
mineralocorticoid

鉱質コルチコイド。副腎皮質ホルモンの一つの群で,他の一つはグルココルチコイド前者水分およびイオン質の代謝を調整するホルモン類で,後者糖質脂質蛋白質の代謝を調節するホルモン類。ミネラルコルチコイドは腎臓からのナトリウムの再吸収を促進し,汗腺唾液腺腸管からの排出も減少させるほかに,カリウムの排出を促進する。主要なものにアルドステロンがある。

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世界大百科事典(旧版)内のミネラルコルチコイドの言及

【ナトリウム】より

…比較的高い塩分濃度の環境に生育する植物の生長を制御する働きがあるといわれている。動物細胞では,細胞外液のpH,浸透圧,容積の調節などに関与し,Naの排出は,副腎皮質ホルモンのミネラルコルチコイドによって制御されている。また,神経の興奮伝達,筋収縮,心臓拍動,繊毛運動などの興奮性の細胞現象にも関与する。…

【副腎皮質ホルモン】より

…副腎皮質から生成・分泌されるステロイドホルモンの総称で,同じ作用をもつ合成物質を含めてコルチコイドcorticoidまたはコルチコステロイドcorticosteroidともいう。副腎皮質ホルモンには,糖質コルチコイド(グルココルチコイドglucocorticoid)であるコルチゾール,コルチゾン,鉱質コルチコイド(ミネラルコルチコイドmineralocorticoid)であるアルドステロン,副腎性アンドロゲンであるデヒドロエピアンドロステロン,アンドロステンジオンなどがある。コルチゾール,コルチゾンは,肝臓におけるタンパク質からの糖新生を促進するほか,抗炎症・抗アレルギー作用などを示す。…

※「ミネラルコルチコイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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