ミョウバン(明礬)(読み)みょうばん

百科事典マイペディア 「ミョウバン(明礬)」の意味・わかりやすい解説

ミョウバン(明礬)【みょうばん】

狭義にはカリミョウバンKAl(SO42・12H2Oをいい,単にミョウバンといえばこれをさす。一般にはK(+/)の代りにNa(+/),NH4(+/),Rb(+/),Cs(+/),Tl(+/)などが結合した複塩をいい,代りになった陽イオンの種類によりそれぞれナトリウムミョウバン,アンモニウムミョウバンなどと呼ぶ。いずれも正八面体無色の結晶で,カリミョウバンに似た性質をもつ。さらに広義にはAl3(+/)の代りに他の3価の金属のGa3(+/),In3(+/),Ti3(+/),V3(+/),Cr3(+/),Mn3(+/),Fe3(+/),Co3(+/)などが入ったものも含めていう(クロムミョウバン鉄ミョウバン)。これらには有色のものもあるが,いずれも正八面体の水に溶ける結晶。またTlCr(SeO42・12H2Oのように硫酸基の代りにセレン酸基の入ったものをセレンミョウバンという。
→関連項目うがい薬止血薬焼ミョウバン(明礬)

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