ミーシャー(英語表記)Miescher, Johann Friedrich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミーシャー」の意味・わかりやすい解説

ミーシャー
Miescher, Johann Friedrich

[生]1844.8.13. バーゼル
[没]1895.8.26. ダボス
スイスの生化学者,生理学者。核酸の発見で著名。1869年,テュービンゲン大学のエルンスト・ホッペ=ザイラーのもとで研究中に,膿汁から集めた白血球よりリンと窒素を含む物質を取り出し,細胞核を構成する物質と考えて,これをヌクレインと命名。その後,1874年にヌクレインが蛋白質と酸に分けられることを明らかにし,後者を核酸と名づける(→デオキシリボ核酸)。スイスに戻りバーゼル大学教授になってのち,サケ精子にも核酸が含まれているのを発見した。さらに,血液中の炭酸ガス濃度が呼吸を調節していることを発見。1885年スイス初の生理学研究所を設立した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android