ムン川(読み)むんがわ(英語表記)Mune

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムン川」の意味・わかりやすい解説

ムン川
むんがわ
Mune

タイ北東部を流れるメコン川支流。バンコク北東の山地に源を発し、コラート高原を東流し、ウボンを経てラオスとの国境でメコン川に流入する。全長560キロメートル。乾期雨期流量の差が著しく、普通年の最大流量は毎秒3000立方メートルであるが、最小流量は毎秒13立方メートルにすぎない。構造平野を侵食して流れ、河岸沿いに比高は低いが自然堤防が発達する。日本では集落は自然堤防上にできるが、ここでは浸水しない構造平野、あるいは構造平野と沖積平野との間の低い段丘状の地形にできる。ウボンもこのような地形上にある。沿岸最大の都市ナコン・ラチャシーマーの上流まで航行が可能で、メコン川総合開発の一環としてダム建設が進められている。

[大矢雅彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android