メキシコ-シティ歴史地区とソチミルコ(読み)メキシコシティれきしちくとソチミルコ

世界遺産詳解 の解説

メキシコシティれきしちくとソチミルコ【メキシコ-シティ歴史地区とソチミルコ】

1987年に登録されたメキシコの世界遺産(文化遺産)で、メキシコ・シティの中央広場(ソカロ)を中心にスペイン植民地時代の建築物が立ち並ぶ地域と、メキシコ・シティの南約20kmにある水郷ソチミルコを指す。16世紀初め、アステカ帝国を滅ぼしたスペイン人は、直ちに植民地の首都の建設を始めた。240m四方の中央広場には、250年もの歳月をかけて改築された大聖堂をはじめ、国立宮殿、アラメダ公園などの遺産が残っている。1978年、電気工事中に大聖堂裏で一枚岩円盤が発見され、その後の発掘で大神殿が姿を現した。ここは、かつてアステカ帝国の都として栄えた場所で、しかも湖上に浮かんでいた。スペイン人は、湖を埋め立て、アステカの建造物を破壊した上に建物を建てた。一方、ソチミルコでは、アステカ人が生み出したチナンパ(浮き畑)と呼ばれる独創的な農耕法が受け継がれている。このような文化的価値が評価され、メキシコ・シティ歴史地区と共に世界遺産に登録された。◇英名はHistoric Centre of Mexico City and Xochimilco

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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