メソシュウ酸(読み)メソシュウさん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メソシュウ酸」の意味・わかりやすい解説

メソシュウ酸
メソシュウさん
mesoxalic acid

化学式は C3H2O5 。1分子の水が強く結合しているので,下のように 2通りの式が考えられている。別名ケトマロン酸。水から再結晶すると水和物であるジヒドロキシマロン酸となる。ジヒドロキシマロン酸は 113℃付近からとけ始め,121℃で完全に融解する。水,アルコールエーテル可溶で,水溶液酸性を示す。マロン酸を無水亜硝酸により酸化すると生成する。

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化学辞典 第2版 「メソシュウ酸」の解説

メソシュウ酸
メソシュウサン
mesoxalic acid

oxomalonic acid.C3H2O5(118.05).HOOCCOCOOH.α-ケト酸の一種.ジブロモマロン酸の加水分解によって得られるが,遊離の状態ではジヒドロキシマロン酸HOOCC(OH)2COOHとして存在する.このものは無色結晶.融点121 ℃.水に易溶,アルコール類,エーテルに可溶.還元するとタルトロン酸に,アルカリ中で加熱するとシュウ酸一酸化炭素に分解する.[CAS 473-90-5]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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