モフタルルビス(英語表記)Mochtar Lubis

改訂新版 世界大百科事典 「モフタルルビス」の意味・わかりやすい解説

モフタル・ルビス
Mochtar Lubis
生没年:1922-2004

インドネシアの作家,ジャーナリスト。西スマトラ生れ。日本軍の占領中,同盟通信社に勤め,独立革命期にアダム・マリクらとアンタラ通信社を設立。独立戦争のゲリラ兵の生と死を見つめた《明日はない》(1950),小心な一教師の姿を通して革命の情熱,野蛮を描く《果てしなき道》(1952)で作家として名声を得る。その後,独立後の特権階級腐敗をえぐった《ジャカルタ黄昏》(1963)などの小説を発表する一方,《インドネシア・ラヤ》紙を主宰してスカルノ政権の独裁告発。数度の投獄,自宅軟禁を受けたが屈せず,不正と闘う反骨の士として評価を高めた。1958年度マグサイサイ賞受賞。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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