ユクベツ(読み)ゆくべつ

日本歴史地名大系 「ユクベツ」の解説

ユクベツ
ゆくべつ

漢字表記地名「生鼈」のもとになったアイヌ語に由来する地名。本来は河川名だがコタン名としても記録されている。当地一帯は近代に入り生鼈いくべつ村に包含された。仮名表記は「ユクベツ」(板本「東蝦夷日誌」、「戊午日誌」武加和誌)のほかに「ゆくへつ」(東蝦夷地場所大概書)、「ユクヘツ」(玉虫「入北記」)もある。松浦武四郎は語義について「名義は鹿川と云儀なるが、何故に号初めしやしらず。ユクは鹿の事也」と述べ、一帯の地況等について「此処の川口は幅五六間も有ふかし。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android