日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ユーイング(Sir James Alfred Ewing)
ゆーいんぐ
Sir James Alfred Ewing
(1855―1935)
イギリスの地震学者、物理学者。スコットランドのダンディーに生まれる。エジンバラ大学卒業後しばらく海底電線敷設事業に従事した。1878年(明治11)来日し、1883年まで東京大学機械工学教授として教えた。その間、磁性体の帯磁のヒステリシス現象を研究し、また地震の研究を行う。1880年に結成された日本地震学会に参加、水平振子型地震計(1880)および二重振子型地震計(1881)を考案し地震波動の諸位相の弾性論的解明を行った。1883年帰国後は、ダンディー大学工学教授(1883)、ケンブリッジ大学機構学および応用力学教授(1890)、海軍教育部長(1903)、1916年にはエジンバラ大学教頭兼副総長となった。第一次世界大戦中は暗号電報解読に従事した。
[松澤武雄 2018年8月21日]
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