ラシード(英語表記)Rashīd

デジタル大辞泉 「ラシード」の意味・読み・例文・類語

ラシード(Rashīd)

エジプト北部にある都市ロゼッタのエジプト名。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ラシード」の意味・わかりやすい解説

ラシード
Rashīd

エジプト北部,ナイル・デルタ地帯にある都市。人口3万7000(1966)。ロゼッタRosettaの名でも知られる。ナイル川のラシード(ロゼッタ)支流出口にあたる重要な港町。ローマ時代のストラボン地理書によるとボルビティネBolbitinēと呼ばれ,町は現在よりもっと北にあった。イスラム時代になるとモスクや市場などがある商業都市として栄えていた。1799年ナポレオンのエジプト遠征軍の士官が象形文字解読の鍵となったロゼッタ・ストーンを発見したことは有名。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラシード」の意味・わかりやすい解説

ラシード
Rashīd

別称ロゼッタ Rosetta。エジプト北部,ブハイラー県の都市。ナイルデルタ,ラシード川河口から 13km上流,アレクサンドリア北東 56kmに位置する。 800年頃ハールーン・アッラシード (カリフ) により設立され,17~18世紀頃までデルタ地帯の穀物搬出を独占して栄えたが,アレクサンドリアの台頭とともに衰退した。 1799年8月,町のすぐ北の聖ジュリアン砦の近くで発見されたロゼッタ石は有名。精米業や漁業が盛ん,商業港としての役割も果している。人口5万 2014 (1986推計) 。

ラシード

ハールーン・アッラシード」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のラシードの言及

【ロゼッタ・ストーン】より

…古代エジプトの象形文字の解読に重要な手がかりとなった玄武岩製石碑。ナポレオンのエジプト遠征のおり,1799年8月,ナイルの一河口の町ロゼッタ(アラビア語ではラシード)の近くで発見されたのでこの名がある。現在大英博物館所蔵。…

※「ラシード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android