ラテックスアレルギー

デジタル大辞泉 「ラテックスアレルギー」の意味・読み・例文・類語

ラテックス‐アレルギー(latex allergy)

天然ゴム製品に接触することによって起こる、蕁麻疹じんましんアナフィラキシーショックなどの即時型アレルギー反応。患者はしばしば、バナナ・キウイアボカドなどに対しても同様のアレルギー反応を起こすことがあることから、ラテックスフルーツ症候群ともよばれる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

六訂版 家庭医学大全科 「ラテックスアレルギー」の解説

ラテックスアレルギー
(アレルギー疾患)

 天然ゴム製品に含まれるラテックスという水溶性蛋白質による即時型アレルギー反応を指します。ゴム手袋コンドーム、ゴム風船などに触れるとその部分がはれたり、じんま疹がみられ、重症になると喘息(ぜんそく)発作アナフィラキシー反応を生じます。医療従事者など頻回にラテックス製品を使用する職業では次第に症状が重くなります。

 天然ゴム製品に触れないことで予防できますが、重症例ではゴム手袋の内側のラテックスの付着したパウダーを吸い込んだだけで喘息発作を起こすことがあります。手袋などはラテックスの入っていない製品(ラテックスフリー製品)が市販されています。

 また、ラテックスアレルギーはバナナ、クリ、アボガド、キウイなどの果物と交差反応を生じ、これらの果物を食べるとのどのかゆみ、口唇や顔面の腫脹、じんま疹が出現し、さらに症状が進むと喘息発作やアナフィラキシーを起こします。これらの果物にラテックスに含まれるアレルゲンと類似した構造をもつ成分が含まれているためで、これをラテックスフルーツ症候群と呼びます。

 症状が軽い場合は抗ヒスタミン薬内服でおさまりますが、重症例ではそれぞれの症状に合わせた対症療法が緊急に必要となります。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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