ラトナキールティ(読み)らとなきーるてぃ(英語表記)Ratnakīrti

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラトナキールティ」の意味・わかりやすい解説

ラトナキールティ
らとなきーるてぃ
Ratnakīrti
(1000―1050ころ)

インドのビクラマシラー僧院にいた仏教学僧。ジュニャーナシュリーミトラJñānaśrīmitra(980―1030ころ)の弟子で、アティーシャの師の一人。有相唯識(うそうゆいしき)家、論理学者。独創的な著書は残っていないが、ジュニャーナシュリーミトラの難解な諸著を明快に要約した。その多くの作品はタークル編『ラトナキールティ著作集』に収められている。世界を自己の表象とし、他人の実在をも否定する独我論的な唯識思想を説く。

梶山雄一 2016年12月12日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android