ラムセス11世(読み)ラムセスじゅういっせい(英語表記)Ramses XI; Ramesses XI

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラムセス11世」の意味・わかりやすい解説

ラムセス11世
ラムセスじゅういっせい
Ramses XI; Ramesses XI

古代エジプト第 20王朝最後の王 (在位前 1113~前 1085) 。ラメッセス 11世とも呼ばれる。治世は末期的状況を呈し,権勢を誇ったアモンの高級神官アメンホテプが失脚すると,国内はいよいよ無政府状態に陥った。墓地盗掘が横行し,守護を命じられた神官たちまで王墓を盗掘するありさまであった。ここにアモンの高級神官でクシュ総督軍司令官でもあったヘリホル頭角を現して秩序を回復。 11世の名のもとに犯罪者を裁き,やがて権力を奪い,みずから王の称号を獲得した。ラムセス 11世は混迷のうちに没し,第 20王朝は終わりを告げた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android